HDMI変換アダプター、地上波なき大型配信が需要を喚起
- 大嶋敬太

- 11 時間前
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更新日:8 時間前
映像関連機器市場が伸びている。本市場はコンバータ、キャプチャーボード、エンコーダ、チューナーの4カテゴリで構成される。なかでも販売数量の大半を占めるのがコンバータだ。USB Type-CからHDMIに変換するアダプター(以下、HDMI変換アダプター)、ドッキングステーション、ストリーミングデバイスなどが代表例として挙げられる。本記事ではコンバータに絞り、販売数量の推移をみていく。

2023年5月の販売数量を「100.0」とした指数でみると、24年以降は基点を下回ることなく堅調に推移している。本市場をけん引しているのは、HDMI変換アダプターだ。iPhoneは15シリーズ以降にType-C端子を採用した。加えてノートPCやタブレットでも同端子を搭載した製品が増加しており、HDMI変換アダプターの需要拡大を後押ししている。
コンバータの需要期は12月の年末商戦と3月だ。3月は入学や就職に伴う新生活需要によってスマートフォンやPC、タブレットの販売が伸びることで、HDMI変換アダプターの販売も増加する。直近の需要期を前年と比較すると、24年12月は167.5、25年3月は154.9だったのに対し、25年12月は181.4、26年3月は225.2まで伸長した。

26年3月以降の伸びが顕著であるため、2月第1週(2/2-2/8)を「100.0」とした指数を算出したところ、3月第1週(3/2-3/8)に208.7まで上昇した。これは同月に開催された「WBC」(ワールド・ベースボール・クラシック)が影響していると考えられる。日本代表の初戦(3/6)を含む第1週に伸びており、試合日程と販売数量の動きが連動している。WBCはNetflixによる独占配信で、地上波では放送されなかった。そのため、テレビでの大画面視聴を望むユーザーが、HDMI変換アダプターの購入に動いたとみられる。
同様の動きは5月にもあった。5月第4週(5/25-5/31)の指数は438.6と、本期間で最高値を記録した。これは5月31日に配信された「嵐」のラストライブの影響と思われる。同ライブの配信も、地上波での放送はなかった。WBC時と同じく、大画面での視聴ニーズが販売数量を押し上げたと考えられる。
その後、見逃し配信が6月4日~15日に実施されたものの、6月第1週(6/1-6/7)は133.2、第2週(6/8-6/14)は123.3と急速に落ち着き、見逃し配信終了後の第3週(6/15-6/21)には92.3まで低下した。
一方、6月第2週にあたる11日には「ワールドカップ」が開幕し、日本代表の初戦も14日に行われたが、日本戦は地上波でも放送されたため、WBCや嵐ライブ時のような急伸にはつながらなかった。
地上波では視聴できない大型配信イベントは、大画面視聴需要を喚起し、今後も市場を押し上げる要因となりそうだ。(BCN総研・大嶋敬太)



