パナソニックが男性向け「化粧品」や「スキンケア」の非家電領域に進出
- 細田 立圭志
- 1 日前
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パナソニックは7月23日に開催した電気シェーバー「ラムダッシュ パームイン」の新製品発表会で、男性向け化粧品やスキンケアなど非家電領域に事業を拡大すると発表した。2~3年以内をめどに新商品やサービスを投入する。非家電を含むメンズ美容のグローバル販売額を、2030年度までに1.5倍にする目標を掲げる。

「自ら新たな価値と市場を創造する」
パナソニックはシェーバーやグルーミング製品で培った知見を基盤に、化粧品やスキンケアまで事業を拡大する。

ビューティ・パーソナルケア事業部の中村正治事業部長は「商品カテゴリーの拡大にとどまらず、メンズ美容領域全体で新たな価値を提供する事業へと進化していく。2030年には日本を含むグローバル全体で事業規模を25年度比で1.5倍に拡大し、メンズ美容領域におけるリーディングカンパニーを目指す。単に市場の成長を取り込むのではなく、自ら新たな価値と市場を創造し、業界を牽引する存在であり続ける」と意気込む。

また今回、ラムダッシュをシェーバーのブランドとしてだけではなく、ボディトリマーやヘアカッターを含む群として提案していくことも発表。ラムダッシュブランドのヘアカッターの新製品


さらに、ビューティ・パーソナルケア事業部ではナノケアなど女性向け美容家電も扱っている。こちらでも化粧品・スキンケアの展開は「十分にありえる」と言及した。
化粧品市場はグローバルで2032年に92.4兆円に
パナソニックが男性向け美容家電周辺まで進出する背景には、市場の成長や、男性の身だしなみに対する意識の変化がある。

女性とユニセックス、男性を含むグローバルの化粧品市場は、25年の66.3兆円から、32年に92.4兆円まで成長すると試算する。中でも男性向けは、155%ともっとも成長率が高い分野とみる。
また、ボディシェーバーなど身だしなみ関連機器市場も年々拡大しており、30年にグローバル全体で約1.6兆円になると予想する。
男性の意識の変化にキャッチアップ
男性の意識の変化では、髪ケアや体毛ケア、メイクなど男性が理美容に取り組むことについて、男性の約7割がポジティブにとらえる。女性では約8割が支持するというデータもある。
男性が理美容に取り組むにあたって重視していることでは、全体では「清潔感」「快適さ・心地よさ」「第一印象の良さ」が上位を占める一方、10~20代に絞ると「自分らしさ」や「自信を持つこと」をより重視する傾向がみられる。

同事業部のパーソナルブランドマネジメント部 メンズグルーミング商品企画課の樺山雅樹課長は、パームインのユーザーにヒアリングした際に意識の変化を強く感じたという。「化粧水だけじゃなく乳液を使ったり、夏は日焼け止めや日傘をさしたりしている。これまでなかなか動きのなかった男性の理美容市場がちょうど今、動き始めている。その変化により早く対応していきたい」と語る。

中村事業部長も「体毛ケアのボディトリマーを販売しているが、25年度の事業規模は前年比で二桁成長している。数字の面からも男性の意識の変化が急速に広がっている」と手ごたえを感じている。
家電メーカーではシャープが化粧水や保湿クリーム、マスク、UV美白クリーム、保湿乳液などを「クリスタリーク」というブランドで直販サイトで展開するなどの動きがある。また、家電量販店でも化粧品やコスメをヘアドライヤーなどと一緒にクロス販売する動きがある。
具体的なチャネル戦略は示されなかったが、家電量販店以外にもドラッグストアやホームセンター、百貨店で販売する可能性もある。化粧品・スキンケアを含むラムダッシュシリーズで、30年度に1.5倍にするという高いチャレンジからも、かなり力の入った事業展開になりそうだ。(BCN総研・細田 立圭志)
