モバイルバッテリー市場、安全志向で変化 準/半固体電池が5%台に
- 森英二

- 12 時間前
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2026年4月24日、モバイルバッテリーの機内持ち込みに関する制限が強化された。背景には、国際民間航空機関(ICAO)による国際基準改訂がある。これを受け、国土交通省は航空法施行規則および関連告示の一部改正を行った。
制限強化の背景は、安全性に対する関心の高まり
モバイルバッテリー市場は、自然災害などにより販売数が伸びている。一方で、発火や爆発事故など、安全性に課題がある。こうした背景から、19年2月に経済産業省は電気用品安全法(PSE)の規制対象とした。以後、PSEマークがない製品は販売できなくなり、当初は販売数量の減少がみられたものの、その後回復し、緩やかではあるが右肩上がりで推移している。
準/半固体リチウム電池、構成比5%台に

BCNランキングでは、乾電池式のモバイルバッテリーも含んでいるが、今回は、リチウムイオン電池とナトリウムイオン電池を搭載したモバイルバッテリーを対象にして構成比を算出した。9割超が液体リチウムイオンが占めている。25年2月から準/半固体リチウムイオンを搭載したモバイルバッテリーが登場した。従来の液体リチウムイオンよりも発火しにくい構造である。ただし価格がやや高いことから、当初は構成比の拡大が進まなかった。参入メーカーの増加に伴い、徐々に構成比は増加し26年4月には5.1%に達した。
ほかにもナトリウムイオンを搭載するモバイルバッテリーもあるが、現状エレコムのみの製品展開となっている。安全面での優位性がある一方で、航空機内への持ち込みができないという制約もあり、構成比は0.5%前後にとどまる。
液体と準/半固体の単価差はどれくらい

モバイルバッテリーの容量は「10000mAh」がおおよそ半数を占めている。そこで、液体リチウムイオンと準/半固体リチウムイオンそれぞれの平均単価を算出した。液体リチウムイオンは、3千円台後半から4千円ほどで推移している。一方、準/半固体リチウムイオンは登場当初から7千円台と若干高めで推移していたが、25年12月には6千円台まで下落した。
直近の26年4月の単価差はおよそ1.6倍と高くなってはいるものの、安価な製品というより、少し高価でも「より安全な」製品を購入しようという消費者の心理に変化が出てきたといえそうだ。(BCN総研・森英二)



