DRAMはいつから値上がりした? 半年で4倍超に高騰した理由を実売データで解説
- 森英二

- 2月6日
- 読了時間: 3分
AIの拡大に伴い、DRAMやSSDなどの値上がりが顕著だ。今回はDRAMが、いつから値上がりし始めたのか、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」をもとに探ってみる。また、値上がりに伴い、平均容量の変化もみていく。
DDR4からDDR5への移行と揺り戻し

まず、DRAMの規格別販売状況について把握していく。現在、DDR4とDDR5がメインの規格となる。2025年5月第1週では、DDR4が62.1%、DDR5は32.2%だった。以降、DDR5の比率は7月第2週に4割、11月第1週に5割と徐々に増加していることが明らかだ。しかし、11月第4週の57.9%をピークに減少へと転じる。直近の26年1月第5週のDDR5の構成比は33.5%で、25年5月第1週とほぼ同じ構成比に戻っている状態だ。
この構成比の増減には、単価の変動が大きく作用している。では次に1GBあたりの単価(GB単価)の推移をみていく。
GB単価はいつから急騰し始めたのか

まず、DDR4は、5月第1週の227.3円から6月第4週の241.2円までほぼフラットに推移。この後徐々に価格が上がり始めたことがグラフからも読み取れる。DDR5の構成比が4割になった時とほぼ重なる。DDR4とDDR5の価格差が縮まってきたことがDDR5への移行を促したと言えそうだ。DDR4のGB単価に話を戻すと、7月第1週から徐々に上がりはじめ、26年1月第4週の1051.8円のピークに向かっていく。約半年で4倍超となった。
次にDDR5のGB単価は、5月第1週に400.3円で10月第3週の433.4円までほぼフラットで推移していた。しかし、その後急激にGB単価は上昇する。ピークは1月第4週の2053.8円まで達した。3か月で4.7倍に跳ね上がった。これはDDR4の上昇率を上回る。DDR5の構成比が減少に転じたのは、11月第4週であったことを考えると、このGB単価の変動は販売数量にも影響を及ぼしていることがわかる。
このように規格ごとに分けてGB単価の推移を算出すると、DDR4は25年7月第1週以降、DDR5は10月第3週以降と、値上がりし始めた時期が異なることがわかる。
価格上昇が平均容量に与えた影響

DRAMはパソコンに必須のパーツであるため、価格が高騰したからと言って、購入しないわけにはいかない。そこで平均容量を算出した。DDR4は20から30GBの間で推移している。5月第1週は25.29GBだったが、価格が上昇し始めた直後に27.03GBまで大容量化する。しかし、GB単価の上昇に耐えられず、小容量化へと進んだ。11月第4週には20GBを割り込み、19.39GBに。その後は多少の上下動はあるものの、20GB前後で推移している。
一方、DDR5は44.91GBからスタートし、45GB前後で推移。風向きが変わったのは、GB単価が上昇し始めた10月第4週以降で、47.58GBと6月第4週の47.75GBに迫る。しかし、平均容量は小容量へと進み、直近では37.41GBとなっている。
GB単価が上昇し始めた後、若干のタイムラグがあり、平均容量は小容量化していくことが、今回の2つのグラフから明らかとなった。
DDR4の大口取引価格も25年4月から上昇に転じており、コンシューマー市場では、少し遅れて同様の傾向があらわれた。DDR4の生産量は縮小傾向に向かっている。また、26年2月末にはMicron Technologyがコンシューマー市場からの撤退を発表しており、DRAM市場はしばらく混乱が続く。需給バランスが戻るにはかなりの時間がかかるだろう。(BCN総研・森英二)



