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迫るWindows 10のサポート終了、駆け込み需要旺盛

更新日:10月7日

2025年10月14日、Windows(Win)10のサポートが終了する。現在Win10を搭載したパソコンを利用している人たちは、直ちに使えなくなるということではないものの、セキュリティ上の危険が伴う。そのため、Win11にアップグレードするか、新しいパソコンにリプレースする必要がある。電子情報技術産業協会(JEITA)が発表するパソコンの出荷統計と、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を使い、パソコンの現在の動向を調べていく。


パソコン 出荷台数(JEITA)
パソコン 出荷台数(JEITA)

まず、JEITAが発表するパソコンの出荷台数をみる。ちなみにJEITAの出荷台数には、ビジネス向けの出荷台数も含んでいる。20年はWin7 EOSが影響し、1000万台を超える出荷台数になった。その後23年は世界的な半導体不足により大きく減少する。24年になると、企業のWin 10 サポート終了(EOS)に伴うリプレース需要を見込んだため、23年より出荷台数は増えた。更に25年はNEXT GIGA(GIGAスクール構想の第2弾)が大きく影響し、8月までの合計値で既に23年を超える規模となっている。


 次にBCNランキングを用いて、18年の年間販売台数を「100.0」とした指数を算出した。こちらは一般消費者向けの販売データとなる。そのため、JEITAの出荷台数の変動とは異なる動きを示す。


パソコン 販売台数指数(BCN)
パソコン 販売台数指数(BCN)

18年から年を追うごとに販売台数指数は増加。20年1月のWin7 EOSに伴うリプレース需要、コロナ禍による在宅勤務やオンライン授業などの普及が大きく影響し、指数は124.5とピークに達した。21年以降は反動減が発生、毎年約10ポイントずつ減少していく。しかし、25年はWin10 EOSに伴うリプレース需要が発生。8月時点の販売台数指数は64.3と24年を上回りそうな勢いで推移している。


パソコン 販売台数前年同月比(BCN)
パソコン 販売台数前年同月比(BCN)

Win10 EOSに伴うリプレース需要はいつから発生したか探るため、24年以降の販売台数の前年同月比を算出した。24年1月は74.3%と前年同月と比較し、4分の3にも達しなかった。3月と10月で若干前年を上回ったものの、ほぼ前年を下回る水準で推移し、厳しい状況が続いた。しかし、24年12月に119.4%と前年比2ケタプラスに転じた。この時点から、Win10 EOSに備えたリプレース需要が始まったと考えられる。特に25年7月は146.7%、8月には164.5%と高い水準に達している。Win10 EOSの1か月前となる9月も、リプレース需要がより本格化することは確実だ。


外部リンク

一般社団法人電子情報技術産業協会=https://www.jeita.or.jp/japanese/about/overview/index.html

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