「POSデータって何?」マーケティング担当者が知るべき基本のキ
- BCN総研ブログ

- 10月9日
- 読了時間: 4分

マーケティング担当者の皆様、日々の業務で「POSデータ」という言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。しかし、その具体的な内容や、どのように活用すれば良いのか、いまひとつピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。本記事では、POSデータの基本から、なぜそれがマーケティングにおいて重要なのかを、分かりやすく解説します。
POSデータとは?
POSデータとは、「Point of Sale(販売時点情報管理)」の略で、商品が販売されたその瞬間に記録されるデータのことです。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで商品を購入する際、レジで商品に付いているバーコードをスキャンしますよね。このスキャンされた情報が、販売実績を示すPOSデータとして蓄積されていきます。具体的には、以下のような情報が含まれています。
・いつ(日時):商品が売れた正確な日時
・どこで(店舗):どの店舗で売れたか
・何が(商品):どの商品が売れたか(商品名、SKUなど)
・いくらで(価格):いくらで売れたか
・いくつ(数量):何台売れたか
・誰が(顧客情報):ポイントカードなどと連携していれば、購入者の性別、年代、購入履歴などの情報
※BCNのPOSデータサービスでは個人情報並びに、個人情報に紐づくデータは含んでいません。
これらのデータは、単なる売上記録ではなく、お店や企業の「宝の山」ともいえる貴重な情報源なのです。
なぜPOSデータはマーケティングに重要なのか?
POSデータは、マーケティング戦略を立案・実行する上で、非常に多くの有益な情報を与えてくれます。経験や勘に頼りがちな意思決定から脱却し、データに基づいた客観的な戦略を構築するために不可欠なツールといえるでしょう。
1.売れ筋・死に筋商品の明確化
POSデータを分析することで、どの商品がよく売れているか(売れ筋)、逆に売れ行きが悪いのか(死に筋)を正確に把握できます。例えば、ある特定の商品が特定の曜日や時間帯に集中して売れている、という販売の傾向もデータから読み取ることが可能です。これにより、売れ筋商品をさらに強化したり、死に筋商品の改善策を検討したりと、商品戦略を最適化できます。
2.プロモーション効果の測定と最適化
新商品の発売キャンペーンやセールなどのプロモーションを実施した際、POSデータを見れば、その施策がどれだけ売上に貢献したかを数値で確認できます。例えば、キャンペーン期間中の対象商品の売上増加率や、新規顧客の獲得状況などを分析することで、プロモーションの効果を正確に評価し、次回の施策に活かすことができます。
3.在庫管理の効率化
POSデータは、商品の売れ行きをリアルタイムで把握できるため、適切な在庫量を維持するのに役立ちます。売れ筋商品の品切れを防ぎ、死に筋商品の過剰在庫を削減することで、販売機会の損失を防ぎ、コスト削減にもつながります。
4.市場トレンドの把握
複数の店舗や地域、あるいは長期間にわたるPOSデータを分析することで、市場全体のトレンドや消費者の購買傾向の変化をいち早く察知できます。これにより競合他社に先駆けて新たなビジネスチャンスを捉えたり、リスクを回避したりすることが可能となります。
5.顧客の購買行動の理解
会員情報などと連携したID-POSデータであれば、「どのような顧客が、何を、いつ、どれくらいの頻度で購入しているか」といった詳細な購買行動を分析できます。これにより顧客のニーズや嗜好を深く理解し、ターゲット顧客に合わせた商品開発やプロモーション施策を企画することが可能になります。
POSデータは、単なる売上記録ではなく、マーケティング戦略をデータドリブンで推進するための強力な武器です。売れ筋商品の特定から顧客理解、プロモーション効果測定、在庫管理、そして市場トレンドの把握まで、その活用範囲は多岐にわたります。
この「基本のキ」を理解し、日々の業務にPOSデータ分析を取り入れることで、皆様のマーケティング活動はより精度高く、効果的なものへと進化するでしょう。ぜひ、POSデータの可能性を最大限に引き出し、ビジネスの成長につなげていきましょう。




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