新商品開発のヒントはPOSデータにあり!ヒット商品を生むデータ活用術
- BCN総研ブログ

- 11月7日
- 読了時間: 4分

「次にどんな商品を作れば売れるだろうか?」これは、多くの企業が常に抱える大きな課題です。市場のニーズを的確に捉え、顧客に喜ばれるヒット商品を生み出すことは、ビジネスの成長に不可欠です。実は、その貴重なヒントが、日々の売上データ、すなわち「POSデータ」の中に隠されています。今回は、POSデータを活用して新商品開発の成功確率を高めるためのデータ活用術をご紹介します。
なぜPOSデータが新商品開発に役立つのか?
新商品開発は、しばしば企画担当者の経験や勘、あるいはアンケート調査などに頼りがちです。しかし、これらの方法には限界があります。経験や勘は属人的であり、アンケートは回答者の本音を必ずしも反映しているとは限りません。
一方、POSデータは、顧客が実際にお金を払って商品を購入したという「行動の事実」を記録しています。そこには、顧客の偽りのないニーズや、まだ満たされていない欲求が隠されています。この「事実」に基づいて商品開発を行うことで、市場のニーズから大きく外れるリスクを減らし、ヒット商品が生まれる確率を高めることができるのです。
POSデータから新商品のヒントを見つけ出す3つの着眼点
では、具体的にPOSデータのどこに注目すれば、新商品のヒントを見つけ出すことができるのでしょうか。ここでは3つの着眼点をご紹介します。
着眼点1:バスケット分析から「隠れたニーズ」を発見する
バスケット分析は、一度の買い物で一緒に購入されている商品の組み合わせを分析する手法です。これにより、顧客自身も意識していない「隠れたニーズ」を発見することができます。
【事例】
あるスーパーマーケットでバスケット分析を行ったところ、「ノンアルコールビール」と「ベビー用品」が一緒に購入されることが多いという意外な事実が判明しました。ここから、「子育て中の父親が、授乳中の妻に気兼ねなく飲めるノンアルコールビールを購入しているのではないか?」という仮説が立てられます。この仮説に基づき、「パパ向け」をコンセプトにした新しいノンアルコール飲料や、子育て世代をターゲットにした健康志向のおつまみなどを開発すれば、新たな市場を開拓できる可能性があります。
着眼点2:売れ筋商品の「深掘り分析」で成功要因を探る
現在売れている商品(売れ筋商品)を深く分析することで、その成功要因を抽出し、次のヒット商品開発に応用することができます。
【分析の切り口】
・購入者層の分析: その商品は、どんな性別、年代、地域の顧客に支持されているのか?(ID-POSデータが必要)
・購入時間帯・曜日の分析: いつ、どんなタイミングで購入されているのか?
・併売商品の分析: 他にどんな商品と一緒に購入されているのか?
【事例】
あるコンビニエンスストアで、特定のサラダチキンが若年層の女性に、平日のランチタイムによく売れていることが分かりました。さらに分析を進めると、そのサラダチキンは低カロリーのドレッシングと一緒に購入されることが多いことも判明。この結果から、「健康志向で、手軽にランチを済ませたい若年層女性」という明確なターゲット像が浮かび上がります。このターゲットに向けて、さらに新しいフレーバーのサラダチキンや、野菜を増やしたヘルシーな弁当などを開発すれば、成功する可能性が高いと言えるでしょう。
着眼点3:死に筋商品・ニッチ商品の「敗因・勝因」から学ぶ
売れ行きの悪い商品(死に筋商品)や、一部の熱狂的なファンに支えられているニッチな商品にも、新商品開発のヒントは隠されています。
・死に筋商品の敗因分析: なぜその商品は売れなかったのか?価格、品質、パッケージ、プロモーションなど、様々な角度から敗因を分析することで、同じ失敗を繰り返さないための教訓が得られます。
・ニッチ商品の勝因分析: なぜその商品は一部の顧客に強く支持されているのか?その商品のどんな点が、顧客の心を掴んでいるのかを分析することで、より広い層に受け入れられる形に改良したり、新たな商品カテゴリーを創造したりするヒントが得られます。
まとめ:データは、顧客からの「声なき声」
POSデータは、顧客が商品を選ぶという行動を通じて私たちに語りかけてくれる「声なき声」です。バスケット分析で隠れたニーズを発見し、売れ筋商品を深掘りして成功要因を探り、死に筋やニッチ商品から教訓を学ぶ。これらのデータ活用術を駆使することで、顧客の本当のニーズに寄り添った、愛されるヒット商品を生み出すことができるでしょう。
新商品開発は、もはや勘や偶然に頼るものではありません。POSデータという強力な羅針盤を手に、データに基づいた航海へと乗り出しましょう。その先には、きっと顧客の笑顔とビジネスの成功が待っています。




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